週刊「心連心」マガジン


「人」世相・若者の生き方

今年の漢字が決定

 たった1つの漢字で1年間の社会動向や流行やムードを表現するのは、簡単なことではない。そのため毎年年末になると、日本人はこの特殊な意味を持つ漢字の発表に注目する。


 12月11日、財団法人日本漢字能力検定協会が、応募された漢字の中から今年の漢字を選出した。小雨が降りしきる中、清水寺(京都市東山区)の奥の院で、長さ1.5メートル、幅1.3メートルの和紙に、森清範貫主が今年の漢字「新」を揮毫した。


 12月の「今年の漢字」の発表を待ち望むことは、いまや日本人の恒例のイベントとなっている。漢字能力検定協会の理事長の不正取引事件もあり、このイベントの継続が危ぶまれたが、寺側の協力により今年も漢字の発表が実施された。


 「新」が選ばれた理由は、5つある。民主党による「新政権」、大リーグのイチローや陸上のウサイン・ボルトなどの打ちたてた「新記録」、世界中で流行した「新型インフルエンザ」、裁判員制度などの「新制度の導入」、新しい環境技術の開発や向上による「新しい時代の幕開け」がその理由である。漢字検定協会のサイトには、「『新』の字が今年の新聞にいつも踊っていた」「新しい事物への期待と不安がないまぜになっている」など、応募者の様々な意見も掲載された。


 今年の応募総数は16万1365通で、過去最高を記録した。その中で「新」は第1位で、1万4093票を獲得し、投票総数の8.73%を占めた。第2位は「薬」で、投票数は1万184票。芸能界で注目された麻薬問題と新型インフルエンザのワクチンの問題が選ばれた背景にある。第3位は「政」で、投票数は5356票。これは間違いなく日本の政権交替と大きな関係があるに違いない。


 今年起こった重大事件に関連した文字以外では、人々の未来に対する期待を込めた文字への投票が多かった。今年の漢字は、今年の世相を清め、新しい年が明るいものになるよう祈願するために、清水寺に奉納される。来年はどんな漢字が選ばれるのか想像もつかないが、ネガティブな意味を持つ漢字の票が今年より少なくなることが、多くの人の願いであるだろう。




●2009年今年の漢字
http://www.kanken.or.jp/years_kanji/index.html

今年の漢字が決定
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