週刊「心連心」マガジン


「人」世相・若者の生き方

東京スカイツリーの伝説

3月11日の夜、何万人もの「徒歩帰宅」の人々の波が、地震で混乱した東京の街にあふれかえった。立体交差の道路では、困惑した人々が不安の声を挙げていた。二列に並ぶ淡い光の街路灯の先には、地震で曲がってしまった東京タワーの先端のアンテナが、陰鬱な夜空に無力な様子で伸びていた。多くの華人たちにとってロマンチックな東京の象徴である東京タワーが、建設から半世紀経って初めて大きな災害に直面したことに、我々の心は痛んだ。


3月18日。震災から一週間後に、アンテナが補強された東京タワーの営業再開が決まった。そして現在建築中の世界で二番目に高い建築物「東京スカイツリー」もこの日、完成時の予定高度である634メートルに達した。ここで、一つの素朴な疑問が頭に浮かんだ。一週間前のあの驚天動地の午後、我々は地面の上で立っているのも難しく、333メートルの東京タワーのアンテナが曲がってしまったあの瞬間に、600メートルの高さで作業をしていたスカイツリーの作業員たちは無事だったのだろうか?


――突然の強い揺れに塔体の鉄筋はギーギーと音を立て、一部の足場は落下したが、スカイツリーの現場で働いていた500名の作業員たちには、死者もけが人も一人も出ていないという!!!この奇跡はどうして起こったのだろうか?建築家の安藤忠雄と彫刻家の澄川喜一が共同監修したスカイツリーの内部をのぞいて、我々はその答えを見つけ出した。それは、日本独自の建築である「五重塔」の技術で、「心柱」を中心とし、各層がそれぞれ独立した構造になっている。そして塔体各層との間に発生する相互作用によって、振動を低減する効果を発揮するのだ。この優秀な制振システムのために、東京タワーの倍近い高さのスカイツリーが無事だったというわけだ。


それだけではない。地下50メートルの岩盤に打ち込まれた連続地中壁杭、および周囲の低層棟建築と地下連結によって形成した一体化構造のために、倒れにくい堅固な基盤が作られているのである。塔体の下部には、10センチの厚さの高強度鋼管が採用され、施工に使用された「絶対にゆるまないネジ」は、ハードロック工業社が発明した、世界唯一の先進技術である。このネジは、イギリス、ドイツ、台湾の高速鉄道、日本の各新幹線、さらには瀬戸大橋でも活躍している。


地震から一年後の、桜が再び日本を覆う季節に、東京スカイツリーはその屹立する雄姿によって、日本各地からの修学旅行生たちの笑顔を迎えることだろう。東京スカイツリーという、古い技術と現代の創意との結晶が、理想に満ちた次の世代と共に、さらに新しく美しい伝説をつづっていくことだろう。


(C)大林組

●巨大地震の瞬間の東京スカイツリー(ビデオまとめ)
http://yancan.blog83.fc2.com/blog-entry-6147.html
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