2009年12月16日、大田区民プラザ大ホールにて二胡奏者、中西桐子さんのソロ・コンサート「二胡でうたう♪ジブリ晴れ種」が開催されました。中西さんは2007年に心連心の日本高校生短期派遣プログラムに参加した卒業生で、また2008年の「日中青少年友好交流年」開幕式でも演奏されています。今回はファーストCD発売記念ということで、彼女を応援しているファンの方が集い、大きなホールを貸しきっての演奏会となりました。
18歳にしてすでに数々の大きな舞台に立ち、ご活躍されている中西さん。この日も香港の国際音楽コンクールから帰国したばかりという多忙なスケジュールの中、見事13曲の演目を演奏されました。第1部はジブリの楽曲を中心に9曲、第2部は中国の有名な楽曲を中心に4曲を優雅に演奏されました。最後はアンコールでクリスマスソングを2曲披露され、会場からは自然と手拍子が湧き上がりました。あどけない仕草でMCを話す姿はまさに可愛らしいイマドキの女の子ですが、演奏が始まると表情は一転し、その叫ぶような二胡の音色に息を呑まれます。弓を持つ右手はゆらゆらと炎のように情熱的に左右に揺れ、左手の指は力強い馬のように二胡の弦を駆け巡ります。
クライマックスはピアノ伴奏に乗せて演奏された二胡の名曲「三門峡暢想曲」。感情豊かに弾きあげるその音色に耳を澄まし目を閉じると、まるで雄大な中国の大地に連れてこられたかような錯覚に陥るほどでした。
中西さんは今年(2009年)の夏、猛威を振るった台風9号が襲来したちょうどその時に、最も深刻な被害を受けた兵庫県佐用町を訪れており、中西さんご自身やご家族も被災されたそうです。その際に中西さんが「私に何かできることがあれば!」と被災者の方々の前で二胡を披露したエピソードを、言葉を詰まらせながら語られていたのが印象に残っています。今回のコンサートの収益金の一部も佐用町の復興支援に当てられていました。ご自身の活動と社会をどう結び付けていくかという、アーティストとしての大きな問いに対面している真摯な姿が胸を打ちました。
来年は活動の場をさらに広げるという中西さん、今後の活躍が大いに期待されます!